細胞でのエネルギー産出
「細胞でのエネルギー産出」という項目から考えてみます。
皆さん「滝」をみたことがありますよね。
静岡県ですと「白糸の滝」というのが富士山のふもとにあります。
どうして滝では水が勢いよく落ちて、下の岩石に激しくぶっつかるのでしょうか?
それは「水に位置エネルギーが与えられているから」なんです。
そこで位置エネルギーが無くなると、あとは穏やかに海まで流れていきます。
そして太陽からの熱エネルギーにより水蒸気になって上昇し、また水に位置エネルギーが加えられるという(反応)循環を繰り返しています。
私達の身体の中で行われる反応も「エネルギーを使い切る」方向で行われています。
使い切ってしまったら反応が止まり、ほっとけば活動が停止状態になってしまいます。
そうならないように、各々の反応にエネルギーを供給しているのがATPというエネルギー分子です。
いざというときのために「エネルギーを貯蔵しておく」役目も持っています。
このATPは細胞の中にある「ミトコンドリア」で作られていますから、このミトコンドリアが何かの原因で減少していけば、エネルギー量も減少していき、運動能力も落ちていきます。
これが「老化減少」を引き起こすことになります。
ATPは、Adenosin TriPhosphate の頭文字で、日本語ではアデノシン3リン酸と呼んでいます。
このリン酸がミトコンドリアの細胞膜にくっついていて、
P + P + P
という構造になります。必要に応じて
P + P P (ADP)
という構造に変化(分解)するときエネルギーが生まれます。
植物の生育のための必須栄養素はチッ素・リン酸・カリと言われますが、このうちのリン酸はATPを作るためなのです。
植物も私達もミミズも全てATPを作るシステムは一緒です。